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防水工事について

防水工事は、建物を保護するだけではなく、美観を維持するためにも必要な工事ですが、さまざまな種類があるため、どの工事を選べばよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。
一口に防水工事といっても様々な種類があり、施工箇所の規模、状態により材料や適切な工法が異なります。

そこで今回は、代表的な防水工事の種類と特徴防水工事の選び方を紹介します。

基本的な防水工事の種類は4つあります!!

① ウレタン防水

ウレタン防水は、ウレタン樹脂という防水液を塗布し、乾燥させて防水層を作る工事で、一般的によく行われる防水工事です。

ウレタン防水のメリットは、シートのようなつぎ目がないこと、段差がある場所や複雑な形状の場所にも施工できる点で、屋上やバルコニー、外壁にも施工することがあります。

また他の防水工事に比べて、安価で施工できるという点も大きな魅力です。対して、ウレタン防水のデメリットはほとんどありませんが、ウレタン樹脂を塗布する際に、均一に仕上げる技術が必要になるため、施工技術に長けた業者を選ぶことが大切になるでしょう。

ウレタン防水の耐用年数は、施工する場所や選ぶ工法によっても異なりますが、5年~10年となります。

次にウレタン防水の3つの工法について確認していきましょう。

密着工法

密着工法とは、下地に直接ウレタン樹脂を塗布し、防水層を作る工法です。複雑な形状の場所でも施工しやすく、既存の防水層に塗布することも可能です。
他の工法に比べて費用が抑えられるため、よく選ばれています。

メッシュ工法

メッシュ工法とは、メッシュシートという網の目があるシートを下地と防水層の間に入れる工法です。勾配がある場所など均一に塗布するのが難しい場合に選択します。

通気緩衝工法

通気緩衝工法とは、下地に通気緩衝シートと呼ばれるシートを貼り付けた後、ウレタン樹脂を塗布していく工法です。この通気緩衝シートは、下地に含まれた水分が上昇するのを逃す働きをします。
例えば下地がコンクリートの場合、湿気がたまりやすく、防水層に膨れが生じやすいため、通気緩衝工法を行うことがあります。

 

② シート防水

シート防水は、防水性のシートを貼り付ける防水工事ですが、そのシートにはゴムシート、塩ビシート、アスファルトシートなど数多くの種類があります。

また人が歩くことのない「非歩行」の場所と、人だけではなく車の乗り入れがあるような「重歩行」の場所では選ぶシートが変わります。

マンションの屋上での改修工事や修繕工事では、紫外線や熱に強い塩化ビニール樹脂で作られた「塩ビシート」を多くの場合使用します。

シート防水のメリットは、広い場所に設置できること、スピーディーに施工ができることがあります。デメリットとしては、つぎ目ができてしまうこと、剥がれ・めくれなどの不具合が発生する場合があることです。

シート防水の耐用年数は約10年となります。そんなシート防水の2つの工法について見ていきましょう。

接着工法

接着工法は、専用の接着剤を使用し、下地に防水シートを直接貼り付ける工法です。一定の強度があること、費用が抑えられるメリットがあります。
気になる点としては、下地の劣化状況によってはシートの貼り付けが困難になる点で、すでに漏水している場合は不向きといえるでしょう。

機械式固定工法

機械工法は、専用の金具で防水シートを固定する工法です。接着工法とは違い、下地の影響を受けにくいのが大きな特徴で、漏水している場所にも対応できます。
気になる点としては工事の際、下地にシートを固定するのに金具を打ち付ける騒音や振動が発生しまうこと、下地にある程度の強度が必要になることが挙げられます。
基本的に人の歩行は不向きとされている工法で、屋上で使用されることが多くなります。

 

③ アスファルト防水

アスファルト防水は、石油などの化学繊維で作られたシートにアスファルトを含ませ、下地に貼り重ねていく工事です。

アスファルト防水のメリットは、紫外線や雨水に強く、高い強度がある点、耐久性にも優れている点があります。

デメリットとしては、火を用いる施工の場合、独特な悪臭が発生することがある点です。 アスファルト防水は、新築のマンションの基礎工事に使用することが多く、時々屋根に使うことあります。

また施工時にバーナーであぶりながら、アスファルトを溶かし密着することがあるため、改修工事や修繕工事ではほとんど使用しません。

アスファルト防水の耐用年数は、約5年~10年となっています。

 

④ FRP防水

FRPとは、繊維強化プラスチックの略で、ガラス繊維を混ぜたプラスチック樹脂のことを指します。

その特徴は、非常に硬くて丈夫であり、耐荷重性に優れています。また高い防水性があるため、貯水槽などにも使用されています。

気になる点としては、紫外線に弱いこと、表層の塗膜がなくなると中で空気がたまり、浮いてくることが多い点です。

これらの点から基本的には屋上では使用しません。 FRP防水は、戸建ての新築工事で、バルコニーに施工する場合が多くなります。

その他には日陰になる場所や、さまざまな理由で今後改修工事を予定していない場合に使用されることがあります。

なお、FRP防水の耐用年数の目安は、10年程度となっています。

 

防水工事は、建物を雨風や劣化から守るためには欠かせないものです。早めの点検をし、必要ならばメンテナンスを行いましょう。

 

大井町 建築・リフォーム相談センター

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