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撥水性・親水性の違いについて

塗料や車のボディ・ガラスコーティング剤などには、様々な種類があり、種類によってそれぞれ機能が異なります。
今回は、それら機能の中の「撥水性(はっすいせい)」と「親水性(しんすいせい)」についてお話します!!

撥水とは??

「撥水」とは水をはじくことをいいます。
外壁を撥水性の高い塗料で塗装すると、雨水が壁に浸みこまずに水滴となって流れ落ちます。
雨水が素材表面に吸着することなく、球状になって転がり落ちていく状態をイメージすると良いでしょう。
車のフロントガラスに撥水コーティングをすると、ある程度のスピードで走行すればワイパーを使わなくても水滴がガラスの表面から飛んでいきます。
打ちっ放しコンクリートに使用される保護塗料などが代表的な撥水塗料といえます。

 

親水とは?

「親水」とは水に馴染みやすい性質のことをいいます。
外壁に親水性の高い塗料を塗ると、外壁に付いた雨水は水滴にはならずに薄く広がって流れて落ちていきます。
そして外壁に付着した汚れを洗い流すことができます。
これを「セルフクリーニング機能」と呼んでいます。
近年人気の高い光触媒塗料は、代表的な親水性塗料のひとつです。

 

簡単に言いますと、「撥水性」とは水をはじくもの、「親水性」とは汚れを洗い流すものと覚えておくと良いです!!

撥水性のメリット・デメリット

撥水性塗料はコンクリートの外壁などに良く使われています。

コンクリート外壁は内部に鉄筋が入っているため、雨水が侵入して鉄筋を腐蝕させないように表面に撥水性塗料を塗って水をはじくようにします。

〇メリット

・雨水の侵入を防ぎ、コンクリート内部の鉄筋や鉄部などを錆から守ることができる。
・水をはじくため、塗膜の表面に水分が溜まりにくいのでカビやコケ、藻などが繁殖しにくくなる。
・コーティングでは、ポリマーコーティングからガラスコーティングまで種類が多く、また効果が長持ちする。

〇デメリット

・外壁の表面をコーティングするような特徴があるため通気性に劣る。
・内部からの水分や湿気も通さないので、内部に結露が発生することがあり、寒暖差が激しい地域や冷暖房を頻繁に使う場合には向かない。
・油を弾くことはできないので、油汚れがついた場合には洗浄が必要になる。また排気ガスの汚れやもらいサビなども残りやすい。
・雨水が水滴となって流れ落ちるので、外壁に付着した汚れが部分的に残ってしまうことがある。また汚れが積み重なってしまうと非常に落ちにくくなる。

親水性のメリット・デメリット

親水性塗料は雨で汚れを洗い流すことができる「セルフクリーニング機能」をもつことが最大の特徴といえますが、雨が降らなければ自浄作用が発揮されません。

〇メリット

・降雨によって外壁に付着した汚れを洗い流すことができる。
・塵や埃だけでなく、油汚れも雨水の水滴で洗い流すことが可能。
・親水性の効果は塗料の耐用年数と同じ期間持続するので、耐用年数が長い塗料ほど親水性を発揮できる持続期間が長くなる。
・外壁や車のボディ、ガラスを自分で水洗いするだけでも表面の汚れを落とすことができる。

〇デメリット

・晴れの日が続いて雨が降らなければ外壁に付着した汚れを落とすことができない。
・軒下などの雨がかからない部分では雨が降っても自浄作用が発揮できない。
・水滴がボールのように撥水しないため、撥水タイプのコーティングと比較して、効果が見た目で実感を得づらい。

まとめ

水を弾いて流す(撥水)か、広げて流す(親水)かは、雨水が接する面の形状の違いが大きく影響します。
平らな面に水が落ちれば水は広がっていきますが、凹凸のある面に落ちた場合には雨水が接する面積が少なくなるので弾かれてしまうようになります。
外壁塗料で言うならば、平坦な外壁には親水性塗料が合っていますが、凹凸の多い外壁(砂壁仕上げ、吹き付けタイル、左官仕上げ等)には撥水性塗料の方が、相性が良いといえます。
既存の外壁の種類に応じて撥水性塗料と親水性塗料を上手に使い分けることで、塗料の性能を最大限に引き出すことが可能になるといえるでしょう。

大井町 建築・リフォーム相談センター

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