家の外観デザインをより引き立てる外構ですが、基本的な外構のタイプがあるのをご存じですか?
周囲に調和した美しい住まいは、建物はもちろん、外構・エクステリアを含めたトータル的な調和が大切です。
その中で、外構は大きく分けると3つのタイプがあります。
「クローズ外構」「オープン外構」と2つをミックスした「セミクローズ外構」と呼ばれています。
今回はそれぞれのタイプとタイプ別のメリットとデメリットについてお伝えします。
1.クローズ外構

ある程度の高さのあるフェンスや塀・植栽で敷地の周囲を囲い、門まわりや車庫まわりの開口部も門扉やゲートを設置して、敷地の周りすべてをエクステリアで囲うスタイルです。敷地を囲うことでプライバシーの確保や防犯性を高めたタイプで、敷地内は見えにくくなります。
2.オープン外構

隣地との境界を仕切るフェンスは設置する場合はありますが、特に道路面や門まわり・車庫まわりの開口部を塞がず、開放感のあるスタイルとなります。
欧米の治安の良い郊外の住宅などでよく見られるプランで、道路から玄関に通じるアプローチに土間コンクリートなどを敷いたり、芝生や低木等の植栽などで隣地や道路との境界を示したりします。
前面道路や歩道、隣地境界などにはタイルや素材の異なるカラーデザインを用いると敷地との区別が明確になります。
3.セミクローズ外構

セミクローズ外構はクローズ外構とオープン外構のふたつのメリットを取り入れたタイプです。
クローズ外構とオープン外構のそれぞれのメリットを組み合わせ、玄関やアプローチは門扉でクローズにして家の中は直接見えないようにしています。
シンボルツリーなどの背の高い植栽で目隠しをしたり、門柱などを活用し視界を遮るように配置するようなプランも可能です。
敷地全体を囲うのではなく、カースペースなどの一部分は開放的なプランにして、プライバシーを確保したいバスやトイレ周りはクローズな作りとして、敷地の場所によりクローズとオープンを使い分けるています。
4.外構タイプのメリットとデメリット
(1)クローズ外構

■メリット
クローズ外構のメリットは、プライバシーの確保と防犯性が高まることです。隣接道路からの視線を遮れるため、通行人などの視線を意識することなく過ごすことができるます。視線だけでなく、敷地内を通行人が通ることも防ぎ、意図しない侵入を防ぐことができます。外からだけでなく、敷地内から外に出る時も子どもやペットの急な飛び出しも防げます。また、門扉やシャッターゲートで囲むことで重厚感のある住まいを実現することも可能です。
■デメリット
クローズ外構のデメリットは、狭い敷地の場合などは圧迫感・閉塞感が生まれてしまうことがあります。また、道路などの外からの視界が遮られることにより、敷地内に死角が生まれてしまい、侵入者が一度侵入した後は外からは分からないということにもつながります。侵入可能なルートをつくらないという工夫が必要になってきます。
(2)オープン外構

■メリット
オープン外構のメリットは、狭い敷地でも視覚的に開放感を感じることができることです。また、視覚を遮るものがないため、人の侵入を確認しやすい、光や風が通り抜けやすいということもあります。
■デメリット
オープン外構のデメリットは、道路と敷地を遮断するものがないために、比較的容易に敷地内に侵入されやすく、通行する人がショートカットのため敷地内通ることも可能です。人だけでなく散歩しているワンちゃんの排泄や車の切り替えしで使用されるなど気づかないときに敷地に入っているケースがあるようです。また、敷地や駐車スペースと道路を遮るものがないため、子供やペットの飛び出しに注意が必要です。
(3)セミクローズ外構

■メリット
セミクローズ外構のメリットは、何といってもクローズ外構とオープン外構のそれぞれのメリットの良いとこ取りが可能です。たとえば、塀やフェンスを設けるものの比較的低めにして、開放感のあるエクステリア空間を実現したり、カースペースは囲いを設けず、門まわりや隣地との境界は囲いを設置したり、浴室やトイレなどの周辺はプライバシーを確保するなど、オープンなエリアとクローズなエリアを併せ持つことも可能です。フェンスなどでのエクステリア商品では、様々なタイプの種類が販売しているので外構工事・エクステリア工事の専門店に相談してみましょう。
■デメリット
メリットでは、クローズ外構とオープン外構のそれぞれのメリットの良いとこ取りが可能とお伝えしましたが、気を付けないとメリットの真逆であるデメリットがそろった外構になってしまう可能性もあります。
まとめ
どのタイプにも一長一短があります。そこを理解して外構タイプを決めるのと、理解せずに外構タイプを決めるのとでは大きな違いがあります。
住んでみないと外からの視線や閉塞感をイメージすることが難く感じ、住まいの見た目に開放感が生まれるオープン外構を選ぶ方もいます。まずはオープン外構にして、後からアイテムを追加していこうとされる方もいます。子どもの成長や家族の生活の変化によって、庭や駐車場の使い方も変わってくることも考えられますので、生活が変化したときに使い方を変えられるようにしておくのもひとつの選択肢ですね。
大井町 建築・リフォーム相談センター
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