~ガラス・セラミック・シリコン、我が家に最適なのはどれ?~
新築やリフォームの際、せっかく綺麗にした場所を「新品のままキープしたい」というニーズは非常に高いものです。そこで候補に挙がるのが「コーティング」。
しかし、一言にコーティングと言っても、実は中身はバラバラです。それぞれの「得意科目」を知っておかないと、思わぬ落とし穴があるかもしれません。
今回は、代表的な3つのコーティング剤について、プロの視点で徹底比較します。
1. 3つのコーティング剤:メリット・デメリット比較
住宅で使われる主なコーティング剤の特徴をまとめました。
① ガラスコーティング(現代の主流)
液体ガラスを塗布し、空気中の水分と反応させて薄く硬い膜を作ります。
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メリット: 耐摩耗性が抜群。椅子を引きずる傷やペットの爪痕に強く、15〜20年と長持ちします。
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デメリット: 乾燥が早く塗りムラが出やすいため、熟練の施工技術が必要。一度固まると剥離(やり直し)が困難です。
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主な用途: フローリング全般、洗面ボウル、トイレ(陶器部分)
② セラミックコーティング(最高級・高機能)
ガラスコーティングにナノセラミック粒子を加え、熱や薬品への耐性をさらに強化したものです。
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メリット: 圧倒的な防汚性。油汚れや水垢が浮き上がりやすく、掃除が劇的に楽になります。耐熱性も高いため、キッチン周りに最適です。
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デメリット: 他のコーティングに比べて材料費・工賃ともに高価。施工後の乾燥(養生)にも時間がかかります。
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主な用途: キッチンの天板(人造大理石等)、レンジフード、玄関タイル
③ シリコンコーティング(安全・低コスト)
シリコン樹脂を用いた、厚みのある柔軟な膜を作る伝統的な手法です。
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メリット: 滑り止め効果(グリップ力)がダントツ。撥水性が高く、施工費用も比較的安価です。
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デメリット: 独特の強い光沢(ピカピカ感)が出るため、好みが分かれます。経年により少し黄色っぽく変色することがあります。
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主な用途: 階段、廊下(ペット・高齢者同居世帯)、浴室の壁パネル
2. 【数値で見る】傷の付きにくさ「硬度比較表」
コーティングの「硬さ」を、身近な鉛筆の芯の硬さ(鉛筆硬度)で比較しました。一般的なフローリング(未加工)の硬度は $HB$ 〜 $F$ 程度です。

| コーティング種類 | 硬度(鉛筆硬度) | 傷の付きにくさ | 特徴 |
| シリコン | $4H$ 前後 | △(やや柔らかい) | 衝撃を吸収し、滑りを抑える |
| ガラス | $7H$ 〜 $9H$ | ◎(非常に硬い) | ひっかき傷や摩耗を防ぐ |
| セラミック | $9H$ 以上 | ★(最高クラス) | 金属や熱による損傷もガード |
【プロの視点】硬ければ良いとは限らない?
数値が高いほど傷には強いですが、実は下地との相性が重要です。例えば、非常に柔らかい無垢材(スギなど)に硬すぎる膜を塗ると、木が凹んだ時に膜が追従できず、割れてしまうことがあります。「素材の良さを活かすか、硬い膜でガードするか」のバランスが大切です。
3. プロの裏話:施工前に必ずチェックしたいこと
最後に、最も大切な豆知識を。最近の最新建材(大手メーカーのフローリングやトイレなど)は、工場出荷時にすでに強力な防汚加工が施されているものが増えています。
「念のために上から塗っておこう」と良かれと思って追加すると、逆に元の加工と干渉して剥がれやすくなったり、メーカー保証の対象外になったりすることも。 自分の選んだ建材の品番を確認し、後付けコーティングが本当に必要か、まずはプロに相談してみるのが失敗しないコツです。
大井町 建築・リフォーム相談センター
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