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なぜか失敗する人が続出?リフォーム前に決めるべき『3つの優先順位』

はじめに:リフォームは「理想と現実の擦り合わせ」

 

「新築のように快適なキッチンにしたい」「水回りを一新して清潔に保ちたい」——リフォームには、誰もが理想の夢を描きます。

しかし、いざ計画をスタートさせると、たくさんの選択肢、見積もりの数字、そして工事業者とのやり取りに直面し、当初の目標を見失ってしまう方が少なくありません。

リフォームで最も後悔しやすいのは、「あれもこれも」と欲張った結果、どこかで無理が生じ、「満足度が低いのに高額な支払いだけが残る」というケースです。

そうならないために、リフォームを始める前に、必ず明確にしておくべき**「3つの優先順位」**について解説します。


 

優先順位 1:「デザイン」 vs 「機能・性能」

 

リフォームの「顔」を決める、最も悩ましい選択です。

 

❌ 失敗例:「デザイン」にこだわりすぎた結果…

 

海外の雑誌に出てくるようなおしゃれなキッチンを採用したものの、食洗機や収納の容量が足りず、結局使い勝手が悪くなってしまった。壁や床に高価な輸入素材を選んだため、断熱改修や設備のグレードアップを諦めることになった。

 

✅ 成功への道:先に「機能・性能」を確保する

私たちがまずお勧めするのは、目に見えない「機能・性能」を優先することです。

  1. 性能(QOLの向上)
    • 断熱性:窓の二重化や壁・床への断熱材追加。冬の寒さや夏の暑さを根本的に解決し、光熱費も削減します。
    • 安全性:バリアフリー、耐震補強、ヒートショック対策(浴室暖房)。
  2. 機能(家事効率・使いやすさ)
    • 最新の機能が詰まった設備(レンジフードの自動洗浄、節水トイレ、大容量食洗機など)は、毎日の生活の質(QOL)に直結します。

機能・性能で「譲れないライン」を確保した後、予算の残りでデザイン性の高い仕上げ材や照明を選ぶのが、後悔しない鉄則です。


 

優先順位 2:「現在の快適さ」 vs 「将来の備え」

 

リフォームは、10年後、20年後の自分たちの生活を見据えて行うべき「長期投資」です。

 

❌ 失敗例:「今の自分たち」しか見ていなかった…

 

子供が独立して夫婦二人になるのに、広すぎる子供部屋を残してしまった。逆に、将来親と同居する可能性があるのに、玄関や階段に手すりやスロープのスペースを確保しなかった。

 

✅ 成功への道:ライフステージの変化をシミュレーションする

家族構成や生活習慣が今後どう変化するかを具体的にイメージしましょう。

  • 10年後:子どもの進学や独立、親の介護の必要性、在宅勤務の継続。
  • 20年後:自分たちが定年を迎え、階段の上り下りが億劫になる可能性。

「今」の不満解消はもちろん大切ですが、長期的な視点で見ると、**「間取りの変更のしやすさ」や「バリアフリー対応」**を優先した方が、結果的にコスト削減につながります。特に、個室を減らしてLDKを広げ、将来的に可動間仕切りで仕切れるようにする計画は、非常に人気があります。


 

優先順位 3:「すべて一気に」 vs 「場所を絞って」

 

リフォーム予算には限りがあります。その予算をどう配分するかは、成功の鍵です。

 

❌ 失敗例:予算を均等に「広く浅く」使ってしまった…

 

「せっかくだから」と、キッチン、お風呂、トイレ、内装、外壁すべてに手を出した結果、どれも中途半端なグレードになり、満足度が上がらなかった。

 

✅ 成功への道:「最も不満が大きい場所」に予算を集中投下する

予算配分は、**「現在の生活で最もストレスを感じている場所」**にメリハリをつけて集中させるべきです。

  1. 最優先エリア:毎日使うキッチン、お風呂など、不満がQOLに直結する場所。ここに最高グレードの設備を導入する。
  2. 二番手エリア:機能に問題はないが、見た目を改善したい場所(例:寝室のクロス)。ここは普及品の仕上げ材や、セルフリフォームも視野に入れる。

すべてを完璧にしようとするのではなく、「今回は水回りと断熱に全力を注ぐ」「内装は費用を抑え、数年後に改めて考える」といった明確な線引きをすることで、費用対効果の高いリフォームが実現します。


 

まとめ:リフォーム成功の秘訣は「諦める勇気」

 

リフォームは、あれこれと足し算をしたくなるものですが、成功の秘訣は**「何を諦め、何に集中するか」**を決める「引き算」にあります。

この3つの優先順位をパートナーや家族と共有し、工事担当者にも明確に伝えることで、ブレのない理想的なリフォーム計画を立てることができます。さあ、あなたの家で「絶対に譲れないもの」は何でしょうか? 計画の第一歩は、そこから始まります。

 

大井町 建築リフォーム相談センター

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