前回続きになります。
・断熱材の種類
断熱材と一言で言っても様々なものがありますが、大別すると「繊維系断熱材」と「プラスチック系断熱材」の2種類に分かれます。
また、「繊維系断熱材」と「プラスチック系断熱材」は以下の様に、さらに細かく分類されます。
今回は、「プラスチック系断熱材」について紹介いたします。
・ビーズ法ポリスチレンフォーム
粒状のポリスチレンを型にはめ、発泡させる製造方法になり、皆さんがよく知っている発泡プラスチックの一種、ポリスチレンフォームです。こちらは【EPS】と呼ばれます。こちらの断熱材の商品名でいうとパイナルフォームなどが有名です。
耐水性に優れているのが特徴で、軽量で厚さや長さなど、自由自在に形成が可能です。現場においてもカッターなどで切断ができるので簡易的に施工が出来ます。
コスパも良く、利用範囲が幅広い断熱材と言えるでしょう。
・押出法ポリスチレンフォーム
ポリスチレンを連続して発泡することで出来る断熱材になります。
業界用語としては【XPS】とも呼ばれ、断熱材の商品名でいうとスタイロフォームなどが一般的です。
こちらも同様、耐水性があります。シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドが入っていないので安全性もあります。
・硬質ウレタンフォーム
ウレタンフォームはハイドロフルオロオレフィンなどの発泡剤を加えて製造します。軽くて、柔らかく弾力性もあります。
高い断熱性と省エネ効果もあるようですが、値段は高めの部類になります。しかし、耐久性や透湿性に優れているので長い目で見るといいかもしれません。
・ポリエチレンフォーム
発泡剤とポリエチレン樹脂を混ぜて発泡させてつくった断熱材になります。
柔軟性もあり、耐水性もあります。燃えた際にも有害物質を出しにくく環境配慮された材質と言えるでしょう。
発泡スチロールと似ているように見えますが、発泡スチロールとは違い、割れにくく、欠けたりすることもありません。
・フェノールフォーム
フェノール樹脂と言われるものに発泡剤を混ぜて、硬化剤なども加えて形成したものです。
耐火性にとても優れているのがメリットで、燃えたとしても有毒物質がほとんど出ません。その為、不燃材料の認定も受けているようです。
グラスウールの上にフェノールフォームを施工するダブル断熱も可能です。ただ、そうなるとコストも2倍になる可能性があります。
ここまでくると思ってた以上に種類があって、何をどう選んだらいいか迷いますよね?
特徴や、原料も様々で、何が良くて何が足りないのか…考えてしまうと思います。ただ、あくまでも【断熱材】ですから何よりも一番、断熱効果がなければ意味がないと思います。
日本は特に四季があり、小さな国の割には色んな気候があります。皆さんの住んでいる環境によっても選ぶ基準の優先順位は違ってきますので、そういったところも含めて検討することが大切です。
大井町 建築・リフォーム相談センター
お問い合わせ受付時間 9:00〜18:00
定休日 水曜日