フロアコーティングには、どのような種類があり、どのような特徴があるのかを比較できれば選びやすいですよね。
今回はフロアコーティングを種類別に比較した記事になります。
この記事を読んでいただき、お客様にとって本当に適しているフロアコーティングは何なのかを確認できる検討材料にして頂ければと思います。
少しでもフロアコーティング選びのお役に立てればと思いますので、ぜひご覧ください!
それでは参りましょう!
①UVコーティング
総合的に見て、現在ある中でもっとも優れたフロアコーティングです。
紫外線で瞬間硬化するので、自然硬化型のコーティングと違い厚みのある塗膜を形成できるのが特徴です。摩耗、水分、薬品類など、あらゆる生活ダメージに対して弱点なく十分な耐性を持ち、特有の厚みと柔軟性(耐割れ性)により歩行に最適なグリップ性(防滑性)も発揮します。また透明度の高い塗膜を形成するため、この技術はフロアコーティング以外のさまざまな分野・産業で活用されています。
ただし、費用はもっとも高額で、さらに施工に使用する機材もきわめて高額であるため、十分な経験を積んだ技術者が少なく、施工会社・施工担当者の技量によって出来の差が大きく表れます。任せる相手を慎重に選ばなければならないフロアコーティングでもあります。
◎ メリット ◎
- ●フローリング表面が、より美しく映える
- ●耐用年数がもっとも長く、長期耐久の実績もある
- ●あらゆる生活ダメージに、総合的にもっとも強い
- ●メンテナンス性に優れている(リコート:再塗布が可能)
△ デメリット △
- ●施工技術・資機材の差が仕上がりに大きく表れる
- ●用いる塗料・資機材が高額
UV(紫外線照射)硬化とは?
UVコーティング以外のフロアコーティングは、空気中の水分に反応することで、1~2週間ほどかけて徐々に硬化していきます。一方、UVコーティングは専用の機械で光をあてることで瞬時に硬化する、「UV硬化」と呼ばれる技術と塗料を使っています。瞬時に硬化させることができるため、乾燥・硬化を待つ必要がありません。また、硬化率が高い(よりしっかりと反応し、あますところなく硬化する)ため、より強固な塗膜が形成できます。
②ガラスコーティング
薄膜で硬く、キズが目立ちにくいが、台所洗剤などで溶けてしまいがちです。比較的新しいフロアコーティングで、硬度が高く、また薄く低光沢の仕上がりになるため、キズがつきにくい・目立ちにくいという特徴があります。ただ、まだ歴史が浅いために、実際にどの程度の年数保つのかデータが少なく、耐用年数については判断しにくいのが現状です。
また、キッチンハイターなどに代表される塩素系の洗剤に弱く、溶けてしまうという弱点も持っているため、台所などへの施工は避けるか、施工する場合はこれらをこぼさないよう、注意が必要です。
なお、名前にはガラスと付いていますが、本当にガラスの膜が形成されるわけではなく、成分にケイ素を含むところからイメージ的にそうネーミングされたもので、実体は、シリコンコーティングと近しい塗膜です。
◎ メリット ◎
- ●薄膜で硬く、キズが付きにくい・目立ちにくい
- ●施工に特別な機材が要らず、安価にあがる
△ デメリット △
- ●家庭用洗剤(塩素系)で溶けてしまう
- ●歴史が浅く、耐用年数に信頼性が低い
- ●メンテナンス性に劣る(リコート:再塗布が難しい)
③シリコンコーティング
安く簡単に塗ることができ、見映えも良いが、早いうちから不具合が表れやすいです。
技術的に比較的簡単に塗れることに加えて、豊かな光沢をたたえる見映えの良さから、かつて流行したフロアコーティングです。反面、耐用年数に問題があり、きわめて早期に黄変(黄色く変色する)などの不具合の起きることが多く、そのうえ補修も非常に難しいために、現在では大手ほどこれを避け、取り扱わない傾向にあります。
◎ メリット ◎
- ●仕上がりの見映えが良い
- ●施工に特別な機材が要らず、安価
△ デメリット △
- ●耐用年数が低い
- ●補修の効かない、厄介な不具合を生じやすい
- ●メンテナンス性に劣る(リコート:再塗布が難しい)
④水性ウレタンコーティング
水ぶきをしたい人や、水性塗料しか使えない現場に。
水性ウレタンコーティングとして現行でもっとも多く使われているのは、A液とB液に分けられた塗料を混ぜることで硬化をはじめる「2液混合型」とよばれるものです。有機溶剤をほとんど使用せずに施工できるため、水性塗料以外は使用を認められていない現場などでは、現在も採用されています。
◎ メリット ◎
- ●溶剤無使用・水性限定の現場で使用可
- ●磨き作業と相性が良く、多少の粗は補修できる
△ デメリット △
- ●特定のダメージに耐性が低い
- ●施工が難しく、仕上がりが安定しない
- ●メンテナンス性に劣る(リコート:再塗布が難しい)
-
「溶剤」って、危ないの?
塗料を塗ることができるよう、溶かして液体の状態に留めておくものを「溶剤」と呼びます。 単語だけで見てしまうと、なんだか化学的な、健康に害のあるものをイメージしてしまいがちですが、たとえば水もまた、溶剤の一種ですので、むやみに怖がる必要はありません。
エコプロコートで使用される溶剤は、エタノールとメタノール。これは、皮膚に直接つける香水で用いられているものと、まったく同じ物質です。フロアコーディング比較表
UV ガラス シリコン 水性ウレタン ワックス 特徴 主成分・塗膜 ウレタンアクリレート ケイ素 シリコン 水性2液ウレタン アクリル・ウレタン 硬化方式 紫外線硬化 自然硬化 自然硬化 自然硬化 自然硬化 光沢 ◎ △ ○ ○ △ 厚み 20〜30μ 2〜4μ 10〜15μ 8〜15μ 3〜5μ 硬度(鉛筆硬度) 5H 8H 5H HB〜3H 2B 防滑性 ◎ △ ○ △ △ 入居可能まで 施工直後 施工後2日 施工後2日 施工後2日 施工後1日 完全硬化期間 当日 1週間 1週間 1週間 3日 リコート(再塗布) ◎ ✕ △ △ ◎ 耐性 耐用年数 15〜20年 10〜15年 8〜10年 3〜5年 〜1年 耐汚染性 ◎ ◎ ○ △ ✕ 耐摩耗性 ◎ ◎ ○ ○ ✕ 耐割れ性 ◎ △ ○ ○ ○ 耐溶剤性 ◎ ◎ ○ △ ✕ 耐アルカリ性 ◎ ◎ ○ △ ✕ 耐塩素性 ◎ ✕ △ ✕ ✕ ※弊社調べ
「ワックスフリー」あるいは「ノンワックス」と称されるタイプのフローリングが数多くありますが、これは「ワックスをかけてはいけない」のではなく、「ワックスをかけなくとも、一定の期間、一定の美観は保たれやすい」という性能のことであって、ワックスがけを禁止するものでもなければ、まったく何のお手入れをしなくても、いつまでもきれいであるといった意味ではありません。
事実、フローリングメーカーのホームページなどをよくご覧いただければすぐにお分かりになることですが、こうしたフローリングについても、メーカーは自社製の専用ワックスを合わせて販売しているものです。
もちろん、フロアコーティングも問題なく施工できます。大井町 建築・リフォーム相談センター
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