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シーリング材の基礎知識と選び方

シーリング材は、住宅や建物の隙間を埋めて水や空気の侵入を防ぐために使われる、重要な建築材料です。

日本語では「目地材」とも呼ばれ、建物の耐久性や快適性を高める役割を担っています。

 

シーリング材の種類と特徴

シーリング材は、主にその化学成分によっていくつかの種類に分けられます。それぞれ異なる特徴を持っており、用途に応じて適切なものを選ぶことが重要です。

  • 変成シリコーン: 幅広い素材に高い密着性を持つ多用途なタイプです。特に、サイディングボードの目地など、外壁の補修によく使われます。上から塗装できるため、建物の美観を損なわないのが大きな利点です。
  • シリコーン: 優れた耐水性、耐候性、耐熱性を持ち、浴槽や水まわり、ガラスまわりの隙間埋めに適しています。ただし、塗装ができないため、外壁には不向きです。
  • ウレタン: 弾力性が高く、ひび割れに強いのが特徴です。主にコンクリートやモルタルなどの目地に使われます。塗装が可能ですが、紫外線に弱いため、上から保護塗料を塗る必要があります。

 

種類 主な特徴 用途例 塗装
変成シリコーン 多くの素材に密着し、耐久性が高い。 サイディングボードの外壁、窓枠と外壁の取り合い部、屋根材の継ぎ目など。 🎨 可能(上から塗装ができるため、外観を損なわない)
シリコーン 優れた耐水性、耐熱性、耐候性を持つ。 浴槽や洗面台、キッチンなどの水回り、ガラスまわりなど。 🚫 不可能(油分が染み出すため、塗料が密着しない)
ウレタン 弾力性が高く、ひび割れに強い。 コンクリート、モルタルの目地、ALCパネルなど。 🎨 可能(ただし、紫外線に弱いため、必ず上から塗装する必要がある)

シーリング材の役割と劣化のサイン

シーリング材の主な役割は、以下の通りです。

  1. 防水・気密: 建物内部への雨水や風の侵入を防ぎ、カビの発生や断熱性の低下を防ぎます。
  2. 緩衝: 地震や気温の変化による建物の動きを吸収し、ひび割れや建材の破損を防ぎます。

シーリング材は時間とともに劣化します。以下のようなサインが見られたら、メンテナンスや打ち替えを検討する時期です。

  • ひび割れ: シーリング材の表面にひびが入っている。
  • 剥離(はくり): 壁や窓枠との間に隙間ができて剥がれている。
  • 肉やせ: シーリング材が痩せて凹んでいる。

これらの劣化を放置すると、建物の構造体にまで影響が及ぶ可能性があるため、早めの対処が大切です。

 

シーリング材のメンテナンスと注意点

シーリング材の寿命は、環境や種類によって異なりますが、一般的に5〜10年程度と言われています。定期的な点検と、必要に応じた打ち替えを行うことで、建物の寿命を延ばし、快適な住環境を維持できます。

DIYでシーリング材の補修を行う場合は、まず既存のシーリング材をきれいに除去し、プライマー(下塗り材)を塗ってから新しいシーリング材を充填します。作業の際には、ヘラを使って表面をきれいに整え、マスキングテープで周囲を保護すると、より美しい仕上がりになります。

大井町 建築・リフォーム相談センター

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