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家庭用ガスの種類と特徴

家庭で使われているガスは大きく2種類に分類できます。

ひとつは、製造所で製造したガスをガス導管を通じて各家庭へ供給する都市ガス。もうひとつは、ボンベに入っているLP(プロパン)ガスです。

都市ガスとLPガスの違い

都市ガス LPガス
原料 メタン(燃える気体)を主な成分に持つ天然ガス、海外から輸入する液化天然ガス(LNG)が大半を占めます。 プロパン・ブタンを主成分に持つ液化石油ガス(LPG)。LPGは、大半を海外から輸入しています。
原料の
特徴・性質
(1)本来は無色・無臭ですが、ガス漏れ時にすぐに気が付くよう匂いをつけてあります。

(2)天然ガスは、マイナス162℃まで冷すと液体になり、体積が600分の1と小さくなります。

(1)本来は無色・無臭ですが、ガス漏れ時にすぐに気が付くよう匂いをつけてあります。
(2)マイナス42℃まで冷すと液体になり、体積が250分の1と小さくなります。
(3)空気より重いです。
(4)プロパンガスは、同じ体積で都市ガスの2倍以上の熱を出すことができます。
ただし、ご家庭のガス機器は火力が決まっているため、同じガス機器ならプロパンガスでも都市ガスでも火力は同じになります。
供給方法 道路の下のガス管を通じて供給されます。 LPガスが入ったボンベを事業者が配送します。

※70戸未満のお客さま(一般のアパート・マンションおよび小規模団地)に対して導管でLPガスを供給する事業は、液化石油ガス販売事業(いわゆるLPガス事業)となります。

家庭までのガスの流れ

都市ガスとLPガスでは、家庭への供給方法に大きな違いがあります。

・都市ガス 液化天然ガス(LNG)を主原料にする場合の例

LPガス 輸入LPガスの例

 

都市ガスについて

都市ガスの種類

都市ガスは、天然ガスや石油系ガスを含めて、原料、製造方法、そして発熱量などが異なる7つのグループ(13種類)に分類できます。

高カロリーガス

ガスグループ 標準熱量MJ/m3

(kcal/m3)

13A 42~63
(10,000 -15,000)
12A 38~46
(9,000 -11,000)

低カロリーガス

ガスグループ 標準熱量MJ/m3

(kcal/m3)

L1
(7C.6C.6B)
19~21
(4,500 -5,000)
6A 24~29
(5,800 -7,000)
5C 19~21
(4,500 -5,000)
L2
(5B.5A.5AN)
19~21
(4,500 -5,000)
L3
(4C.4B.4A)
15~19
(5,800 -7,000)

天然ガスと石油系ガスの違い

天然ガスとはメタンを主成分にし、石油系ガスとはプロパンやブタンなどを主成分にした可燃性ガスです。

都市ガスの主流は、低カロリーガスから高カロリーガスへ

現在、省エネや地球温暖化などの環境政策、そして豊富な埋蔵量度から、天然ガスなどを用いた高カロリーガスへの転換が急ピッチで行なわれています。

都市ガスの原料構成の推移

各ガスの特長

ガス 特長
LNG
(液化天然ガス)
天然ガスを液化工場で炭酸ガス、硫化水素、重質炭化水素等を精製除去してから-162℃で液化したものをLNGと言います。
日本では、海外で産出した天然ガスの液化したものを輸入しています。
天然ガス 地下から発生する炭化水素を主成分とした可燃性のガス。
日本では、新潟県、秋田県、北海道、千葉県などで産出されています。
石炭 昭和20年代頃まで主流となった原料。
石炭を乾留(800℃~1,000℃で過熱)すると、石炭に含まれている揮発部分がガスとなります。
LPG
(液化石油ガス)
LPGは、油田から原油、天然ガスに随伴して生産される天然LPGと石油精製や石油化学工業で生産される副生LPGがあります。
主にプロパンとやブタンなどが主成分として使われています。プロパンはそのまま供給し、ブタンは空気で希釈して供給するか、ガス化して供給します。
ナフサ 都市ガス、ガソリン、石油化学などに用いられる原料として石油精製された粗製ガソリンのことを言います。
以前は、石油系ガスの主流として使用されていましたが、現在は、LPGの補完的原料として利用されています。
石油重油 昭和30年頃から40年頃まで、安定性と経済性の面から多く利用されていた原料です。
オフガス オフガスには、石油を精製するときに副生するものと石油化学工業でナフサを分解する際に副生するものがあります。
オフガスは、不純物が少ないので原料ガスとしてそのまま混入し供給します。

 

LPガスについて

LPガスの性質と利用

LPガスの容器には、石油ガス(気体)を加圧して液化した「液化石油ガス」が入っています。

家庭で使われるほとんどのLPガスは、プロパンと呼ばれる成分によってできています。常圧に戻すことで気化するLPガスは、空気の1.5倍の重さがあります。

LPガスは、都市ガスが普及していない地区の家庭や高カロリーを必要とする商業用、工業用に利用されています。他にはアウトドア用のコンロなどにも利用されています。

 

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